屋根を守る屋根塗装の基礎知識
住宅の耐久性を高める外まわりリフォームの中でも見落とされがちなのが屋根塗装です。
外まわりリフォームで塗装といえば外壁が思い浮かびますが、
外壁と同様に屋根も時間とともに耐久性が低下します。
定期的に塗装をしないと耐久性が落ちてしまい雨漏りが発生する恐れがあります。
屋根のトラブルは住宅全体に悪い影響を及ぼします。
大切な住まいを守るためにもきちんと屋根塗装をしましょう。
今回は、住宅を守る屋根塗装の基礎知識を紹介します。
屋根塗装とは
屋根塗装とは、住宅を雨や風から守る屋根に対して行われるリフォーム工事のひとつです。
主に耐久性回復を目的としたメンテナンスとして行われる屋根工事を行うことで
屋根の寿命は伸び、大切な住まいを長く使うことができます。
劣化が目視で確認出来る外壁と違い、
屋根は目視で状態を確認することが困難なため劣化が放置されがちです。
見えにくい屋根だからこそ、劣化が深刻化する前に早めの屋根塗装が必要です。
あまり知られていませんが、屋根は雨や風が直接当たるため外壁よりも劣化しやすいため
外壁に異常がないから屋根も大丈夫、と考えるのは危険です。
十分な耐久性をキープするためにも異常や劣化が判明してからではなく
定期的に屋根塗装を行うことが大切です。
屋根の種類と塗装の時期
リフォーム工事で重要なポイントになるのが工期です。
屋根塗装に必要な工期は足場組から撤収まで全て含めて1~2週間程かかります。
塗料は暑い時期のほうが乾燥しやすいため夏よりも冬のほうが工期が長くなります。
雨天時は作業ができないので梅雨時期だと工期がさらに延びてしまう可能性が高くなります。
屋根の素材によって塗装のタイミングは異なります。
屋根材として最もポピュラーなガルバリウム鋼板の屋根だと屋根塗装の目安は8~10年です。
同じ金属屋根でも一昔前に一般的だったトタン屋根の場合は
屋根材であるトタンの耐久性が低いため塗替えの目安は6~8年です。
金属屋根以外で広く使用されているのがスレート屋根です。
セメントをベースとしたスレート屋根も塗装により耐久性を伸ばせます。
スレートは素材そのもの耐水性が低いため劣化すると雨漏りのリスクが高まります。
10~12年を目安に塗替すれば安心ですが、
ひび割れなど明らかな劣化が見られる場合は早めの対処が必要です。
同じくセメントを材料とするセメント瓦も10年を目安に屋根塗装を行いましょう。
日本家屋に使われる瓦屋根には屋根塗装の必要はありません。
強度に優れ耐水性の高い瓦は屋根塗装の必要がなく50年以上変わらない耐久性が期待できます。
ただしヒビ割れの補修や防水シートの交換など塗装以外メンテナンスは必要です。
実際の工事では屋根塗装だけでは無く
修理や点検など根メンテナンス全般を行うのが一般的な工法です。
屋根塗装のみの工法でリフォームが完了するのは
新築または前回のリフォームから時間が経っておらず
目立った劣化や修理の必要がないときに限られます。
屋根塗装の費用について
屋根塗装の費用は作業面積と使用する塗料の種類によって決まります。
建坪が35坪の家を例に上げると、
足場の設置解体や養生等工事のために必要な準備に10~15万円程度、
屋根塗装作業の手間賃に20~30万円程度、塗料代として8~20万円程度がおおよその相場です。
全ての費用を合計すると屋根塗装の費用として40~70万円程度かかります。
屋根塗料は種類により見た目はほとんど変わりませんが、耐久性は大きく異なり、
価格がそのまま寿命に直結します。
最も安価なウレタン塗料の耐用年数は5~10年ですが、高価な無機塗料なら20年以上長持ちします。
塗り替えのたびに経費がかかることを考慮すると
ある程度長持ちする塗料を選んだほうが結果的に費用は安くおさえられます。
まとめ
屋根塗装は住宅を安全かつ快適に使い続けるために欠かせないメンテナンス作業です。
見えないからと放置していると雨漏りにより深刻な被害が発生しかねません。
早めの屋根塗装で大切な住宅を守ってください。
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2021.03.12