現在の住宅はフローリングなどを床材に使った洋式のものが一般的となっていますが、
和式の人気がなくなったというわけではありません。
リフォームで和室を作るなどして、日本的な空間を住宅の中に取り入れたいと考える方も少なくないのです。
畳にはいくつか種類があり、それぞれで特徴が異なっています。
今回は、和室へのリフォームを考えている方のために、畳の種類とそれぞれの特徴などについてご紹介します。
畳の種類について
畳には大きく分けて3つに分けることができます。
縁あり畳
畳の縁が畳縁[たたみべり]という部分で保護されている畳で、最も一般的な畳となります。
畳のふちが畳縁でカバーされているため、端や角も傷みにくくなっており、耐久性に優れています。
住宅はもちろん、神社仏閣など様々な場所で用いられている畳です。
縁なし畳
畳のふちに畳縁がついていないタイプの畳となります。
小上り和室など、洋風なスタイルの中に和風の要素を取り入れるときなどに使用されることが多いです。
和モダンな雰囲気を演出することが可能で、洋風なインテリアとも合わせやすいのが特徴となります。
色のバリエーションが豊富なため、好みに合ったものを選べます。
しかし、畳縁が付いていない分、縁付き畳と比べると耐久性に劣る点には注意しなければなりません。
床の間用畳
床の間に使用するための小さめの畳となります。
折り目幅が24㎜と一般的な畳よりも小さくなっており、
床の間のサイズに合わせて畳自体の大きさも変えることが可能です。
部屋の雰囲気をより和風のものにしたいと考える場合に用いられることが多く、
値段も高価となる場合が多いです。
畳表の違いについて
『畳表』とは、畳の表面のことを言います。
畳表に使用される素材にも違いがあり、それぞれ特徴があります。
国産表
日本国内で作られたイグサを用いた畳表となります。
色調や色合い、光沢などが作る地方によって異なっており、
全てが上質な仕上がりで、耐久性も高いのが特徴です。
ただし、その分価格も高くなっています。
中国表
一般的な家庭で多く使われているのが中国表となります。
中国産のイグサを使用している畳表で、耐久性が低くなります。
また、着色料を使用している関係上風合いもよくない場合も多く、品質は国産表に劣ります。
しかし、価格が低いため、気軽に取り入れられるというのが特徴となっています。
国内で使用されている畳の約8割は中国産だと言われています。
化学表
通常の畳には蘭草やい草が使用されますが、これらの天然素材を使用せずに作られた畳となります。
和紙やポリプロピレンなどを原料として作るタイプの畳表です!
色味や風合いは天然の素材のものと比べると劣りますが、耐久性が高く、個体差も少ないことが特徴です。
また、天然素材ではないからこそ、ダニやノミの発生を抑えることが可能であったり、
品質にもバラつきがないという長所もあります。
畳床の種類と特徴について
『畳床』は、畳表を取り付ける土台にあたるものとなります。
昔はわらを使用しているのがほとんどでしたが、現在は化学床を使用することも多くなっているのです。
畳床にも様々な種類があります。
わら床
わら100%のものとなります。
素材そのものに重量感があり、足あたりの感触がよいのが特徴です!
また、断熱効果、保湿効果があり、耐久性や弾力性に優れていることも特徴です。
サンドイッチ畳床
わらとポリスチレンフォームがサンドイッチされている構造のものです。
わら床より軽量で、吸放湿性を持っており、
また断熱性もあり、耐久性にも優れていることも特徴となります。
建材畳床
・Ⅰ型
他のボード床に使用されているポリスチレンフォームを使うことなく、
畳ボードのみで構成されている畳床となります。
耐久性があり、畳床への負担が大きいところに有効となり、ある程度の湿気に強いのが特徴です!
・Ⅱ型
畳ボードとポリスチレンフォームの2層構造になっているものとなります。
ポリスチレンフォームを配置することにより、コンクリートの直敷に対応することが可能です。
わらに比べると軽くなることが特徴で、建材畳床の中ではもっとも軽量となっています。
機械による大量生産が可能なため安価になります。
・Ⅲ型
中心にポリスチレンフォーム、上下を畳ボードなどで挟んだタイプとなります。
人工素材になるため、ダニやカビなどの虫が付きにくいのが特徴です!